「コロナを吹き飛ばす二人」

昭和41年卒 秋山 靭彦

 

 我々昭和41年卒で、このコロナ禍の中で家に閉じ込められている球朋会のメンバーを、写真と俳句で楽しませてくれている二人の活躍を紹介します。

 

 10数年前に、同期のメールでの連絡網を使って、清象(同期に江口姓が二人いるのでこの二人だけは名前で呼んでいます)君の投稿から始まった俳句のやりとりが流行ったことがありました。それぞれが俳句を投稿して披露したりしていました。今は亡き起橋君は会社内での同人会で作句をしていただけに、格調高い句を披露したり、批評をしたりして、みんなが付いて行けなくなったこともありました。そういう私も投稿した句を褒められて調子に乗り、当時受けていた通信講座に投稿したところ、優秀賞(最優秀ではなかった)をもらったこともありました。

 

 この俳句のやり取りも、いつの間にやら沙汰止みとなってしまいましたが、数年後、湧き上がる創作意欲を抑えきれなかったのか、ある時、球テニス(38年卒の籏野さんを中心にした球朋会の中の硬式テニス同好会)の連絡網に清象君が写真入りの俳句を投稿してきました。その後、季節の移り変わりに合わせて、自宅の庭や近くの公園で撮った写真を俳句付きで掲載しだしたのです。それにすぐ反応したのが、同じ41年卒の遠藤君でした。遠藤君も自宅の花や近くの公園の花や鳥の写真に俳句を付けて投稿し始めました。その二人が、それぞれ相手の句の感想を書き(主に、褒めあって)、競うようにして投稿するようになりました。清象君の句は懐メロ風でなまめかしい句が多く、遠藤君の句は写真の中身の感想を言葉で表すという、違った作風の句が多いような感じでした。

 このやり取りに表立って反応するメンバーはあまりいませんが、コロナ禍で無聊をかこっている方が多く、概ね楽しみにしているようです。中でも、40年卒の野口先輩から長文の感想が時々投稿され、その末尾に、カッコ内に文字を入れよというクイズつきの句が書かれていて、読む人の頭を悩ませてくれています。

 

 この二人の句の中で、私の好きな句をここで紹介しておきます。勿論、写真付きで。

 (筆者注:二人の俳号 朋象:江口清象君  朋継:遠藤憲継君)  

 

筆者の受賞した句は「行く年や 黙して飯を 食う二人」です。

山茶花の 宿で注がれる 温い酒 朋象         沈丁花 香り通わす 夫婦かな 朋

酔芙蓉 ピンクに染めて つかむ愛 朋象        我が髪の 風情味わう 紅葉かな 朋継