球朋会幹事長 角直紀(昭和63年卒)
この度、2022年度の年度幹事会を経て球朋会幹事長を仰せつかった角 直紀(昭和63年卒)と申します。
至らぬ点もあろうかとは思いますが、皆様のご指導ご鞭撻を頂ければと思っております。
就任に先立ち、前任の勝呂さんからバトンを引き継ぐべく、昨年1年間は、副幹事長として言わば見習い期間を設けていただきました。
そして、この見習い期間においては、会費納入率の件や球朋総会のことなど色々と考える機会がありましたので、本稿にて一旦のまとめをさせていただき、就任のあいさつに代えさせていただきたいと思います。
70歳を迎える球朋会
球朋会も70周年を迎えようとしている。人間で言えば古稀である。企業でも70年を迎える頃には、老舗企業と言われる部類に入る。
100年企業や老舗企業を専門に研究している学者によれば、そういった企業こそ、創業時からのコアの部分を大切にしながらも、変えるべきところは大胆に変えてきたのだという。
球朋会も例外ではない。変えるべきところは変えていかなければならないのであろう。
球朋会は、体育会のOB組織としては、相当程度組織化が進んでいるのではないかと感じている。それは、これまでの歴代の諸先輩方の尽力のたまものであり、大いに誇るべき事であろう。この組織の「器」は貴重な財産として、次につなげていかなければならないのは言うまでもないことである。一方で、器に入れる中身は時代に合わせて変えていくことが求められるのである。
私は昭和最後の昭和63年卒であるが、卒業して35年、球朋会の歴史のちょうど半分くらいに立っているということになる。つまり、球朋会も昭和と平成・令和の年次がちょうど半々になっているということである。
例えるなら、分水嶺から昭和と平成の両方を見渡している感覚なのであるが、球朋会という山の分水嶺を渡ることが、自分の役割として暗示されているように感じることもある。
昭和卒業の会員中心の球朋会から、徐々に平成卒業の会員を中心に据えた球朋会に世代交代していく時期に差し掛かっているように思われるのである。
70周年プロジェクト
副幹事長を拝命してほどなく、鈴木会長から有志を集めて70周年記念行事を検討するよう依頼を受け、昨年の秋口より平成卒業の会員数名をプロジェクトメンバーとしてお願いし、オンラインで数回のディスカッションの機会を設けた。
メンバーの皆さんにはこの場をお借りして御礼申し上げたい。
会長からの依頼は、70周年記念総会・記念行事をどうするかというテーマであったが、私としては、上記のような背景認識から、球朋会の世代交代を視野に入れつつ、これまでの総会のあり方を大きく変えるべきではないかという仮説をもって議論を進めていった。
以下、どのような議論があり、どのような結論に至ったのかを簡単に紹介したい。
先ず、議論に先立って、若手会員にとって球朋総会はどう受け止められているのか、そもそも球朋会の存在意義はどうあるべきかというテーマで、率直な感想・意見を述べてもらった。
その結果を簡単にまとめると、若手会員にとって球朋総会はかなり「敷居の高い」ものと意識されており、現役時代に球朋総会に参加した際の窮屈さが拭い去れないままになっていた。
球朋会の活動目的は学生の活動支援が中心であるという事も浸透していない状況だということも分かってきた。
プロジェクトでは、この状況を受け止めた上で、改めて球朋会の活動の方向性はどうあるべきか、そして、その方向性に基づくシンボリックな位置付けとしての球朋総会はどうあるべきかを検討していったのである。
今後の球朋総会のあり方
ディスカッションの結論は、予算の太宗を学生支援費が占めるという球朋会の活動実態も踏まえ、球朋総会も現役支援にフォーカスした内容にしていこうということであった。
会員同士の交流も大切ではあるが、それ自体を目的とするのではなく、現役支援を中心に会員が集い、そこで必然的に交流が発生するという形である。
球朋会予算の学生支援は、あくまで金銭的な支援である。これとは別に、球朋総会における現役支援は、リアルにOBが現役を支援するイベントと位置づけたい。
イベントの内容として出されたアイデアは、①現役学生のテニスの応援、②来るべき就職に向けた情報提供、の二点であった。
先ずは、現役がどのような状況においてリーグ戦を戦おうとしているのかを紹介したい。腕に覚えのあるOBはテニスの技術的な面を語ってもいいかもしれない。
次に、歓談などでは現役学生の希望業種などに沿ってテーブルを設定する。下級生ではキャリアイメージもまだ漠然としているかもしれないが、学生のキャリア観に対して、実体験を基に社会人生活の良い面・悪い面を語っていただいてもいいと思う。
70周年記念総会は、2022年12月3日(土)12~15時で予定されている。
この総会は、新たなコンセプトで臨む球朋総会としていきたい。やってみた結果、プログラムに修正すべき点があれば、来年・再来年とブラッシュアップしていけばいいと考えている。
これから12月に向けて改めて総会を企画するメンバーを組織化し、具体的な検討に入っていく。
また、球朋誌の担当幹事の方々とも連携しながら、コンテンツを共通化するなど、総会に参加できない方々への配慮も考えていきたい。
改めて、ご協力いただくメンバーに声を掛けさせていただくつもりなので、是非ともご協力を頂ければと考える次第である。
70周年記念総会を、総会のありかた、引いては世代交代を通じて球朋会のあり方を変えるきっかけとしていきたいというのが、プロジェクトメンバーの思いである。
その為にも、平成卒・令和卒の会員が声を掛け合い、多くの方々が出席していただけることを期待している。